2022年2月1日

【一幅の掛け軸】前半の写真1

我が家に

一幅の掛け軸があります。

 

30年前に

父が祖母の為に購入した掛け軸です。

 

その昔、私の祖母が

横山大観が好きで、

どうしても大観の掛け軸が欲しいと

父に頼んでいたそうなのですが

大層高価なものだったので

当時、買ってあげることができなかったことが

父も心残りだったそうです。

 

時を経て、

父が出会ったのは

西郷孤月の掛け軸でした。

 

父は、祖母のこともあり

その掛け軸を購入する事を決意します。

 

30年前、

私達がまだまだ幼い子供で

生活にも余裕がない中のことです。

 

当時を振り返る母は

子どもの服も買う余裕がなかったから

それはもう、びっくりした!と。

 

私自身だったら、そんな大金

絶対ダメ!と言っているかもしれません。

本物かどうかだって分からない。

 

でも、母は

父と祖母の気持ちを大切に考えて

父の購入を反対しなかったそうです。

 

大変だったよ、と笑う母は

優しく、美しいなと

同じく母になった今、

娘として誇らしく思いました。

 

そんな想いがあって

購入した掛け軸ですが

 

実は、

まだまだ、驚きの物語が続きます。

 

父が30年前に

当時大金をはたいて購入した掛け軸。

 

「本物かどうか」

これは、私達家族の中でも

密かな疑問でした。

 

そんな中、長野県で

【開運!なんでも鑑定団】の

地方収録があることを知ります。

 

父は、とにかくこの番組の大ファンです。

毎週のように録画をして

何度も何度も見てる

父の影響で

夫も私の子ども達も

一緒にソファーに並んで

親子3代で見ているあの鑑定団!

 

今年は私達「紡ぎ」のオープン、

そして善光寺の御開帳。

大きな節目となるこのタイミングで

応募してみよう!!

と、父が夫に声をかけてくれました。

 

そこからが

ドキドキのはじまりでした。

 

地方の収録に応募したところ

なんと!

スタジオ収録に、と

ご連絡をいただいたのです。

 

家族中、大騒ぎです。

 

どうするの!?

本物なの!?

万が一偽物だったら

父ががっくりきてしまうのでは!??

 

最高のパターンと

最悪のパターン

 

色々なことが頭に浮かびました。

 

そんな中、

番組のディレクターの女性が

我が家を訪ねて来てくださいました。

 

そこで初めて

家族揃って、一幅の掛け軸を前に

話し合いが行われたのですが、

 

驚くべき事実を

知ることになるのです。

 

【一幅の掛け軸】後半に続く

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