山の恵みは
毎年同じように
実りをもたらしてくれるとは限りません。
今年は山に分け入ってみても
いつもより収穫は少なめ。
自然のありがたみを感じる一方で
少し残念な気持ちになるのも
正直なところです。
しかし、その不確かさこそが
山の恵みの面白さでもあります。
数が少ないからこそ
一つひとつの出会いが
より貴重に感じられる。
今年出会えたのは
香り高い「ジコボウ」。
控えめながらも深い旨みを持ち
噛むほどに
森の気配が静かに広がる
滋味深いきのこです。
このジコボウは
蕎麦の実と合わせて
雑炊に仕立てる予定です。
素材同士が引き立て合う
温かな一椀に。
自然の移ろいを
そのまま映したような味わいを
ゆっくりと愉しんでいただけたら
幸いです。