
先日、紡ぎにて、
大久保寛司さんの
和やかな茶会が
開催されました。
大久保寛司さんは日本IBMにて
業務改革推進本部を経てCS担当となり
顧客重視の経営革新
企業の体質改善と仕組みづくり
社員の意識改革などに尽力しされた
組織風土改革の
第一人者でいらっしゃいます。
紡ぎで懐石料理をお出しした後
裏の茶室「無心庵」へ。
初夏の風が心地よく
新緑を感じる障子越しの光の中
茶を点てる寛司さんは
厳か、けれども
とても穏やかで、
美しい一盌の茶をいただき
参加者お一人おひとりと
かけがえのない時間を
分かち合うことができました。
大久保寛司さんは、
著書『あり方で生きる』や
数々の講演・対話を通して
「人が人としてどう在るか」
「本当の幸せとは何か」
多くの人の心に静かに
問いを投げかけてこられた方です。
今回の茶会には
どうしても叶えたい願いがありました。
それは、寛司さんの
『あり方で生きる』の表紙にもある
「円相」を寛司さんに描いていただき
お軸として掛けること。
お客様にとって
寛司さんの円相と向き合える時間は
最高のおもてなしです。
円相はスティーブ・ジョブズも
大きな影響を受けたと言われる
禅の悟りや真理、
ありのままの自分を
象徴的に表現したものとされ
見る人に解釈が委ねられます。
茶室の床の間に掲げられた
寛司さんの円相は
大らかで、やさしく
そして力強く静かな気配をたたえ、
その場に集う私たちに
心の在り方について
語りかけてくれました。
自分自身との無言の対話。
ありのままの自分を受け入れて
いつも穏やかで柔らかな心で在りたい。
死ぬ時に、自分の人生に
大きなマルをつけられる
在り方で生きたい。
一期一会
ここに居る皆さんと
和敬清寂のこころで
一緒に輪(和)を紡ぐような
素敵な時間をいただきました。
寛司さんが真心をこめて
点ててくださった一盌に
静かに向き合い、
「今ここ」に生きていることに
感謝する喜び。
円相が
静かに寄り添い
茶の湯の空間が、
ただの体験ではなく
自己と対話する時間へと
深まりました。
また茶の湯が大成した
戦国・安土桃山時代の人々も
このような思いで
茶に向き合ったのかと
想いを馳せる時間もいただきました。
人と人が出会い
ただ静かに共に在ること
季節の移ろいとともに
一服のお茶をいただくこと
そのすべてが合わさって生まれた
穏やかな、そして
生きる力になる
力強いひとときでした。
茶室も
美しい気が満ちて
輝いていました。
大久保寛司さんと紡ぐ
静かな円(縁)のひととき
この素敵な時が
また紡がれていくことを
楽しみにしています。
おもてなしくださった寛司さん、
そして茶道を学び
当日も早くから準備してくださった
碇信一郎さん、
ご参加くださった皆さまに、
心より感謝申し上げます。