
まるで一枚の絵画を切り取ったかのような、
静けさに包まれた戸隠の山。
春の訪れとともに、
「山の師匠」と仰ぐ方と一緒に、
今年も山菜採りに出かけました。
澄んだ空気、鳥のさえずり、
足元には少しずつ顔を出し始めた春の草花。
山を歩いていると、
自然の営みに静かに溶け込んでいくような感覚になります。
日常の喧騒がすっと消えていき、
心が落ち着いていくのを感じます。
山菜は、ただ「採る」のではなく、
「いただく」という気持ちが大切だと
師匠は言います。
無理に根こそぎ採らず、
次の命につながるよう、
自然との調和を忘れずに。
そんな教えに触れるたび、
山と共に生きる人の
知恵と謙虚さに心を打たれます。
あらためて信州の自然の美しさと豊かさ、
そしてその恵みに感謝する時間となりました。
どんなに時代が変わっても、
この山の静けさや、
命を育む力強さには変わらぬ尊さがあります。
この春に出会った山菜たちは、
これからお店の料理として
皆様のもとへと運ばれていきます。
自然の息づかいを
感じながら味わっていただければ幸いです。
信州・戸隠の山に、心からの感謝を込めて。