【星ひとつの評価からいただいた決意】
2023年も本当にたくさんのご縁をいただき
紡ぎは2年目を走ることができました。
本当にありがとうございます。
12月に、紡ぎにとって重要な
2つの出来事がありました。
少し長くなりますが
正直に書きたいと思います。
一つ目は
Googleのクチコミに
はじめて星ひとつが付いたことでした。
お客様にそんな思いをさせてしまったことが
本当に悲しく、申し訳なく、
夫婦で話し合いました。
紡ぎは基本的に、前日までの予約制。
それは、当日の朝に一番おいしい状態で
おそばを打ち、料理を準備し
おもてなししたいという想いからですが
そのことを店の外の看板に
英語で表記していませんでした。
その日は、夜営業の直前に
外国の方がいらっしゃいました。
店主のカタコトの英語が伝わらず
せっかく興味を持ってくださったお客様を
その日も、
休業だったため次の日も
ご案内することができませんでした。
ご納得もいただけませんでした。
英語が話せない私が対応しても
同じ結果だったと思います。
今は、携帯に翻訳機能があるから、、、
どこかそんな気持ちでいて
咄嗟の対応ができない。
準備ができていない。
大きな課題だと痛感しましたし、
日本を、信州を、
そして
紡ぎを選んでくれたお客様に
国が違っても
ことばが違っても、文化が違っても
真摯に向き合い、
食と時間をこころから愉しんでいただきたい。
この出来事を
すべてのお客様の笑顔と
自分たちの未来も繋げたい。
と心底思いました。
私たちに
お気持ちをこのような形で
伝えてくださったことに
申し訳ない気持ちと
有難さを感じています。
その数日後
もうひとつの出来事がありました。
アメリカからいらっしゃった
とても素敵なご夫妻。
翻訳機片手の
私たちの拙い英語も接客も
あたたかく受け入れてくださいました。
紡ぎのパートナーの女の子も
私たちの想いを汲み取って
一生懸命、接客をしてくれました。
お帰りの際にお客さまから
すべてが素晴らしかったよ、と
とびきりの笑顔をいただき、
御心づけもいただきました。
数日後、
親愛なるテツヤさんとユキコさんへ、と
紡ぎに英語のメールが届きました。
『 日曜日に帰国した後、
私は今でもあなたのレストランでの経験全体について考えています。
この経験は、おいしいディナーを食べるだけではありませんでした。
入り口での温かい歓迎に始まり、
2時間以上かけて丁寧に作られた料理を味わうこと、
各コースの盛り付けの絶妙なタイミング、
そして料理を楽しむための細やかな気遣いとサービス。
ダイニングルームはモダンでありながら
信州の伝統と地元の雰囲気をはっきりと示しています。
とても繊細な優しさで信じられないほどよく装飾されており、
ダイニングルームのデザインとゲストへの見せ方がとても気に入りました。
ミシュランはあなたのレストランを訪問し、
高評価または星を授与する必要があります。
私にはあなたの食べ物についてコメントする資格はありません。
しかし、どの料理も美しく準備され、
盛り付けられており、その味は美しい以上でした。
それは味覚の究極の幸福体験への究極の味覚の旅でした。
由起子さんの尽力により、
提供される料理全体の各ステップの英語翻訳を通じて、
素晴らしい料理体験を提供していただきました。
30年間50カ国を旅してきましたが、このような経験は初めてでした。
もう一度信州とあなたのレストランを訪れる機会がない限り、
このような素敵で思慮深い取り組みを再び経験することはないと思います。
そして、私たちに素晴らしい食事と経験を提供してくれた
若い女性にも感謝の気持ちを表明する義務があると感じています。
彼女は世界的に素晴らしい、
誠実で思いやりのある笑顔を持っています。
私たちが彼女から受けたサービスにも感謝の気持ちを伝えてください。
これから何年も、
そして何度も語られるような経験を私たちに与えてくれて改めて感謝します。
私は将来信州を訪れ、朝の電車に飛び乗って貴店で昼食をとり、
オフィスに戻るつもりです。
もう一度お会いして、ダイニングルームを楽しみ、
素晴らしい食事を楽しむという経験をもう一度したいと思っています。
あなたは私の最近の料理の探求と旅にとって最も重要な発見です。
楽しい休暇をお過ごしください! 』
なんて嬉しいメッセージなのだろうと
お二人の笑顔が浮かび
涙が溢れました。
心底嬉しかった。
こころが震えました。
体中にびりびりと感謝が走る感覚。
そして新しい決意をしました。
中学生の時から
何度も挫折してきた
英語の勉強を
夫婦でいちから学ぼう!
時間を作ろう!
本気でやろう!
知り合いの方にお願いして
英会話の先生を紹介していただき、
1月頭から
夫婦でプライベートレッスンを受けると
決めました。
時間がないから
余裕がないから
いまさら恥ずかしいから
きっと無理だから、、、
言いわけは
一切捨てました。
紡ぎにきてくださる
お客様に
紡ぎでの食や時間を
愉しんでいただきたい。
自分の耳と心でお客様の想いをお聴きし、
自分のことばで伝えたい。
このふたつの出来事は
私たちにとって
すごく意味のある大切な出来事と
なりました。
おかげさまで、
新しい一歩を踏み出すことができました。
こころから感謝をお伝えしたいです。
私は、人が好きです。
人の優しさやあたたかさに
いつも支えていただいています。
いただいたご縁、
すべてに感謝申し上げます。
2024年は、
より、お客様のワクワクにつながる
生きる糧となる
「食」と「時間」を紡ぐ
紡ぎでありたい。
感謝を込めて。
紡ぎ女将 ゆき子