2023年3月26日

【想いを紡ぐご法事】紡ぎ1周年の決意の写真1

紡ぎに関わってくださる皆さまに

心から御礼申し上げます。

 

 

1年間を振り返れば

「ありがとう」に溢れた

しあわせな時間ばかりが思い起こされます。

 

この節目に

紡ぎをオープンして良かったと

心から想える時間をいただきましたので

シェアさせていただきます。

 

 

「お母様の一周忌」

息子さんからご予約をいただいてから

打ち合わせを重ねました。

 

 

その中で、

「母の畑の野菜を

当日の料理に使っていただけないか?」という想いをいただきました。

 

お母様は95歳まで

畑にいらしたそうです。

 

バイクに乗って畑へ。

ご高齢でバイクが危険となると

4時間かけて畑まで歩いていく。

 

歩くことが難しくなると

バスに乗って

タクシーに乗って

 

土を耕し

種を蒔き

草を取り

野菜に話しかけながら

泥だらけになって

 

収穫した野菜のほとんどを

子供や孫や

近所の方に

配られていたとのことでした。

 

喜ぶ顔が嬉しくて

畑が生きがいだったのだと思うと

お聞きしました。

 

今、畑にある野菜は

もうだいぶクタクタで

使えるかわからないけれど

もし使っていただけたら、、、と

息子さんが野菜を持ってきてくださいました。

 

お話を伺いながら

どこまで自分たちにできるか

わからないけれど

できることをやらせていただこうと決め、

 

当日、

たくさんのお野菜を

お母様の畑をイメージした

たきあわせに仕立てて

1番初めにお出ししました。

 

お聞きしたお話しや

この料理に込めた想いを

御親族にお伝えすると

 

皆さまの表情がが、ふっと解け

それぞれにお母様との想い出を

お話しくださいました。

 

優しくて

とっても明るい方で

 

いつも周りのために

野菜を作って、送って。

 

タクシーや運転手さんにも

顔を覚えられるくらい

畑に行っていたよね。

 

押し車を引いて

毎日ね。

 

畑にいる時が1

イキイキしていたよね。

 

ほら、

この写真!

たきあわせを

お召し上がりになりながら

皆様、お母様の想い出を

たくさんたくさん

お話ししてくださいました。

 

お母様の育てた野菜たちが

たくさんの記憶を、

笑顔を、想いを

引き出してくれていることが

伝わってきました。

 

別れは終わりではなくて

脈々とながれていくものがあること。

 

生きる糧となる食

生きる糧となる時間。

尊いもの。

 

命に

触れさせていただけること。

 

本当に

たくさんたくさん

伝わってきました。

 

ご家族からは、

大変だったでしょう

 

とっても美味しかった

 

お心遣いありがとうという

 

お言葉をいただきました。

 

おかえりの際に

息子さんが私に

ご自身の中にあるお母様への

想いを伝えてくださいました。

 

「一度だけ、

母にもう畑なんてやらなくていい

そんなに野菜を送っても

食べきれなくて喜ばれないよ、と

言ってしまったことがある。

 

その時、母は見たことがないくらい

悲しい顔をしていた。

 

忘れられない。

 

だから僕は

罪滅ぼしで畑をやっているんです。

 

わがままをたくさん言ってごめんなさい。

ありがとう。」

 

息子さんが

 

「食」を通して

ご自身の中にお持ちだった想いを

私達にも伝えたいと

思ってくださった、

そのお気持ちに触れて涙が出ました。

 

お母様のことを

こんなに大切に想っていらっしゃるお気持ち

 

それは必ず

お母様に伝わっています。

 

お母様も息子さんも

お互いにとても大切に

思っていらっしゃったことが伝わってきました。

 

最後に

お母様のたきあわせを

お包みしてお渡しすると

 

母も喜びますと

何度も何度もお礼をお伝えくださいました。

 

どんな別れにも

それぞれに思うことは

必ずあります。

 

悲しみも後悔も

私自身にもあります。

 

それでも

出会えたことに

共に過ごせた時間に

 

笑顔に

感謝と尊敬の気持ちを

忘れない心でありたい。

 

小さな店だからこそ

お客様と共に

紡ぐことができることがある

 

紡ぎに節目でもあるこの時に

改めて紡ぎの意味を

教えていただきました。

 

関わってくださる皆さま

紡ぎを大切に思ってくださる皆さま

 

そしていつも応援し

支えてくださる皆さまに

心から感謝申し上げます。

 

2年目も「食」に誠実に向き合い

人と人を繋ぎ、

皆さまの大切な時間に、

こころに、

寄り添える紡ぎでありたい。

 

お見送りする背中に

明日も頑張ってみようと

少しでも思っていただける様な

紡ぎでありたい。

 

ありがとうございます。

 

2023.03.26

感謝を込めて。

 

紡ぎ 町田哲也 ゆき子

 

写真は

春の様に美しい方が

1周年のお祝いにと

清らかな笑顔と香りと共に

抱えて来てくださいました。

 

紡ぎと春をイメージして

作っていただいたとのこと。

心から感謝申し上げます。

 

お花 親愛なるNさまより

laurent.b.bouquetierさま

 

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