2022年12月4日

【お客様をステージにあげる】の写真1

紡ぎがオープンして
少し経った頃


ご家族で
おじいさまのお誕生日会をしたい
という嬉しいご予約をいただきました。


小学生低学年のお子様にも
懐石料理を食べさせたいという
ご希望もいただいておりまして


紡ぎ一同、
ワクワクしてお待ちしておりました。


当日、
素敵なお祝いのお席でしたが
皆様少し、緊張されている様に
拝察いたしました。


お話をお聞きすると
娘さんご一家は東京にお住まいで
久しぶりに皆さんで集まったとのこと。


お子様もお茶を習っているということもあり、
皆様真剣に、そして緊張感を持って
懐石料理を召し上がってくださっていました。


この緊張感を
少し和らげて差し上げたいな、


そう思った瞬間
高野登さんの
リッツ・カールトンが大切にする
「サービスを超える瞬間」の中の


【お客様に手伝ってもらうのも
ホスピタリティのひとつ】


という言葉が
鮮明に浮かびました。


これは私が20代前半に
衝撃を受けた言葉で
沢山の気付きがある
「サービスを超える瞬間」の中でも
心が暖まる人との接し方を
深く考えさせられる箇所でした。


【サービスの目的は

お客様に快適で楽しい時間を過ごしてもらうこと】


私達に何ができるだろうか?
考えて考えて


お子様がお手洗いから戻られる時に
こそっと
今日はおじいさまのお誕生日なので
デザートを運ぶ時に

お手伝いしてくれますか?とお願いしました。


小さな女の子は
目をキラッと輝かせて
「うん!」と小声で頷いてくださいました。


アイコンタクトをして
お祝いの鶴の器に盛り付けたデザートを

女の子がおじいさまに
運んでくれた時


少しの驚きの後
皆様にぱぁっと笑顔が広がりました。


おじいさまも
可愛いお孫さんが
一生懸命運んでくれたことが
本当に嬉しかったのだと思います。


その日1番の笑顔で
お孫さんに「ありがとう」と
何度もおっしゃっていました。


お母様も嬉しそうに
せっかくなので
家族で写真を撮っていただけますか?
とおっしゃってくださり
笑顔溢れるご家族の一枚となりました。


もちろん
おじいさまの横には
最高の笑顔の女の子。


その後の時間は
花が咲いた様にお話も弾み、
皆様とっても楽しそうでした。


ああ。
そうなのだ。


「自分が」何ができるのか
「自分が」喜ばせて差し上げたい
そのことについて
考えてしまいがちですが


きっとどんな演出で
私たちがデザートを運んでも
この笑顔を引き出すことは

できなかったと思います。


サービスの目的は

お客様に快適で楽しい時間を過ごしてもらうこと。


おじいさまが1番嬉しいのは
お孫さんの笑顔と
おじいさまの大切な日を
お祝いしているという
ご家族の想いが伝わることだったのです。


おばあさまも
「本当に今日は大満足!
ありがとうございました 」と
お喜びくださいました。


帰り際に女の子に

「今日は本当にありがとう。
貴女のおかげで

私たちもとても幸せな気持ちをいただきました。
皆んなを笑顔にしてくれてありがとう」と
小さなりんごジュースを差し上げると


可愛らしさと
達成感を感じる笑顔で
受け取ってくれました。


久しぶりにご家族が集まった
おじいさまのお誕生日、
お祝いの食事の時間は
お孫さんのおかげで
大切なあたたかい時間になりました。


この日の出来事は
私たち紡ぎにとっても
忘れられない1日です。


今も
あの日の女の子の笑顔や
ご家族の楽しい時間を
思い出しては
胸が熱くなります
本当に感謝なことです。


そして、
このことは私達だけでは
できませんでした。


お客様に快適で楽しい時間を過ごしてもらう為に
お客様をステージにあげてもいいと
気付かせてくださった
高野登さんの
「サービスを超える瞬間」との
出会いがあったからです。


この本には
心が暖まる「人との接し方」が詰まっています。

ぜひ出会っていただきたい一冊です。


紡ぎがオープンして
8ヶ月が経ちました。


日々、たくさんの優しさと
感謝に触れさせていただき
私たちも、
共に働いてくれる仲間達も
幸せをたくさんいただいています。


「お客様がとても素敵で
紡ぎにアルバイトに来ることが
とっても楽しみなんです。
帰っていくお客様が
皆様笑顔で、嬉しくなります!。」


これは紡ぎのスタッフが
毎回言ってくれる言葉です


本当に感謝なことだと
日々思います。


皆様との時間に
出会いに、ご縁に
心から感謝申し上げます。

 


紡ぎは年末31日まで
営業いたします。

あたたかな時間を
お過ごしください

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