長野市には
キノコで有名な
ホクト株式会社の水野正幸さんが
長年かけて蒐集した絵画を見ることができる
水野美術館があります。
横山大観はじめ、
菱田春草、川合玉堂、上村松園などの
巨匠たちの作品を中心に
約500点が収蔵されています。
今年は20周年記念という事で
37名の作家の94点を見ることができるという
スペシャルな『見せたい!日本画家コレクション』展が
開催されています。
その内容の素晴らしさといったら…
とても言葉にできません。
私のおすすめは
松本出身の日本画家【西郷孤月】
紡ぎのオープン直前、
父と店主が「開運!なんでも鑑定団」に
西郷孤月の掛け軸を持って
出演したというご縁もありますが
(『雪景色』真筆でございました❄️)
西郷孤月の掛け軸は
儚げで
繊細で
泣きたくなるほどに静かで、
それでいてどこかあたたかく
心奪われます。
まるで絵の中の
静かな景色の中に
自分もそっと佇んで居るような感覚。
そして、俯瞰して
その景色を見ている感覚もあります。
気がつくと、月下飛鷺の掛け軸の前で
涙が込み上げていました。
平日で人がいなかったこともありますが
私は長い時間、
その前に立っておりました。
進んでも、進んでも
月下飛鷺の元に戻り
絵と一体になる様な感覚を味わう、
なんとも言葉にできない
流れるような様々な感情を
細胞の隅々まで
味わう、
そんな事を繰り返しているうちに
あっという間に時間が過ぎておりました。
どっぷりと
日本画の世界に
入り込むことができる
見せたい!日本画コレクション展。
長野駅から少し離れておりますが
とても価値ある贅沢な時間を
味わうことができます。
期間は9月25日まで。
ちょうど紡ぎの
夏の新そばが食べられる季節と
一緒です。
両方とも味わっていただけたら
幸いです。
(ちなみに長野県立美術館は
ジブリ展が開催されています。こちらもおすすめ)
冬の訪れの際には
紡ぎの宵の懐石に
西郷孤月の【雪景色】を
掛けたいと存じます。
こちらも
お楽しみになさってください。