厳選りんごジュース&雪下にんじんりんごジュース
「あかあかと」 「いろふかし」
完成までの ストーリーを振り返ります 。
前回はなぜ、紡ぎブランドで
りんごジュースを作ろうと思ったのか、
想いを書きました。
今回はいち個人事業主が、
ブランディングしたい!と夢を持ち、
どうカタチになっていったか プ
ロセスを書いていきたいと思います。
紡ぎのすべての核となっているものは
「ご縁」です。
私の愛する 「あかあかと」「いろふかし」も
ご縁から生まれました。
りんごの価値を何とか広めたい!と
強い思いをもっていた私達。
そんな中、前職場の素敵な先輩が
長野県のプレスリリースに掲載されていた、
県主催の【信州ブランドプロダクト育成支援事業(第1期)】のことを教えてくれました。
詳細もよく分からぬまま 直感で、
これだと参加する事を決めて
説明会に申し込みました。
その事業は、新商品開発や 既存商品の再ブランド化を目的とし、
県内事業者のマーケティング活動を支援し、
魅力ある県産品の育成と 長野県のブランド力向上を図るため、
信州ブランドフォーラム開催実行委員会
(長野県デザイン振興協会、長野県営業局)が主体の事業でした。
そこで出会ったのが、
地域事業者の再生・活性化に 多数の実績をお持ちで
カンブリア宮殿にもご出演の
セメントプロデュースデザイン代表 金谷 勉さん。
説明会で、 スノーピークの着物に オシャレなメガネ。
そして、事業者と同じ目線をもって
新商品開発や既存商品の
再ブランド化についてご説明くださるお姿に、
これから開業しようとしている
私たちのような小さな事業所にも
希望の光をいただいたような気持ちで
とっても胸が高まりました 。
かっこいい方だなぁと どきどきしながら、
買ったサイン本を
帰り道、諏訪湖に車を止めて
さわりだけ、 と読みはじめたら止まらず、
なんて素晴らしい人がいるんだろう
ものづくりの世界って
なんて美しいんだろうと
真っ暗な道を1人ワクワクしながら
帰ったことを覚えています。
後日、面談を受け、
金谷さんの 「地獄へようこそ!」という
満面の笑みから参加することになった
信州ブランドプロダクト育成支援事業。
同じようにブランディングを強化したい!と
思っている事業者様と一緒に、
たくさんの課題に取り組みました。
が、 私たちの意識の、
なんと甘かったことか 。
アイディア出しの100本ノックや
自分たちの強み・弱みを いちから洗い出す作業等
夫婦でとにかく話し合いました。
とても大変でしたが、
金谷さん達に励まされ、
私たちにとって、 全てが必要な時間となりました。
ひとつひとつ 店主と厳選したサンふじを
丁寧に絞っていただいた、
我が子のようなジュース。
そのパッケージデザインを
セメントプロデュースデザインさんに
ご相談することになったのですが、
私自身、どんなデザインが良いか
四六時中考えていました。
何度も、これだ!っていうものができて
はっと目が覚める 。
あぁ、夢だった・・・という日々が 続きました。
ある日、 本当に些細な瞬間に、
ふっと降りてきました。
「掛け軸」
私達夫婦は、
裏千家のお茶を習っています。
お稽古の時は毎回
先生がその時々に一番あった
お軸をかけてくださっています。
「和敬清寂」
「日々是好日」
「和」
お軸に書かれた言葉と向き合う時は
全てのことを置いて
自分自身の奥深くまで 向き合うことができます。
おもてなしの心の
あたたかさを受け取ることが出来ます。
季節の風に包まれることができます。
まるで、
静かに流れる景色の中に
身を置いているかのようです。
この想いの詰まったジュースに
お軸に向き合う清々しく、 美しい時間をのせたい。
お軸をコンセプトとしたラベルには
美しいサンふじの輝きを表す
「あかあかと」いう銘をつけました。
この言葉には、
緑豊かなりんご畑に
太陽の陽を浴びて、
真っ赤に育ったりんごを想い、
また、
りんごを絞っただけの 輝く美しさは
過去、現在があるからこそ
明るい未来に繋がる希望を
感じていただきたいと 願いを込めました。
「いろふかし」は
信州の深い雪の下で熟成した雪下にんじんと、
厳選したサンふじの 「和」の逸品です。
匠の手で土から育てられた 有機のにんじん。
春を待つ、厳しい冬を乗り越えて 深みをもつ美しさを、
そして 雪下にんじんだけでも素晴らしいけれど
サンふじと一緒に絞ることで
お互いの良さを引き出し、
尊重し より深く、輝く逸品になること。
「いろふかし」という銘は その様を込めてつけました。
まさに私達が大切にしている「和」です。
手にしてくださる方の幸せな時間と
穏やかな時間、
健康につながるよう想いを込めました。
そしてその想いを受け取って
形にしてくださったのが
セメントプロデュースデザインの
三嶋さんと江里さんです。
デザイナーの江里さんとは
まだ、直接お会いしたことがないのですが
メッセージのやりとりで
想いを丁寧に丁寧に 紡いでくださいました。
ちいさなことにも
耳を傾けてくださいました。
意見を言い合える関係が
私たちはとても嬉しかった のです。
ものづくりの喜びを感じました。
完成したデザインは
私達が想像していた以上に
美しくて、凛としていて
その中にも
あたたかな優しさが
輝いていました。
「水引」のお話については 次回に続きます。
紡ぎ、繋ぐ
(有)セメントプロデュースデザインさん