2024年5月16日

【春の香りの一皿 飛龍頭ーHiryuzuー】の写真1

春の訪れとともに

「紡ぎ」では、

季節の恵みをひとつひとつ

丁寧にかたちにしています。

 

その中でも

この時季にぜひ味わっていただきたいのが

山菜と信州の春野菜を

ふんだんに使った自家製の飛龍頭―Hiryuzuです。

 

ふんわり、ふっくらと仕上げた生地の中に

蕨(わらび)とコシアブラを忍ばせました。

 

山菜ならではの香りと食感が

飛龍頭のやさしい口当たりの中で

静かに、でもしっかりと

春の存在を主張してくれます。

 

信州産の旬野菜も加えることで、

ひと口ごとに自然の恵みが広がります。

 

飛龍頭は、豆腐を主に使った

昔ながらの精進料理のひとつですが

 

現代の感覚で季節の素材と調和させることで

滋味深くも

軽やかな味わいに仕上げました。

 

素朴でいて、どこか贅沢な

そんな特別な一皿に仕立てました。

 

さらに、千葉の素敵な方が

山に入って収穫してくださった

美しい筍も添えています。

 

まっすぐ空へと伸びるようなその姿は

まさに春のエネルギーそのもの。

 

やわらかく、瑞々しく

旬ならではの力強さと

繊細さを併せ持った食材です。

 

そこに添えるのは

爽やかに香る木の芽。

 

ひとつまみの香りが

お皿全体を春の風で包み込んでくれます。

 

仕上げの瞬間に

心の中にもふわっと

新緑が吹き抜けるようです。

 

春は、芽吹きと再生の季節。

 

自然の循環の中で育まれた命を

私たちは日々、いただいています。

 

だからこそ、ひとつの山菜、

一本の筍にも、

敬意と感謝を込めて料理をします。

 

この飛龍頭は

春を愛するすべての人へ贈る

小さなごちそう。

 

山と畑からの贈り物を

ぜひ五感でお愉しみください。

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